〓〓〓サンドビートル(Sando Beetle)〓〓〓
(この物語は、ノンフィクションに基づく一部フィクションであります。・・・『ややこしいな〜』)
第1章 出会い・・・

その日、私は凄く忙しかった!
ボルネオからの虫の入荷で仕分けなどで朝からてんてこまいだった。
いつもは二人で行くボルネオだが今回は体の不調もあり友人に行ってもらった。
その友人が今日帰国したのである。いつもは常連さんなどに手伝ってもらうのだが
今日に限って、誰も都合がつかなくて来てもらえなかったからである。

そんなあわただしい中、あの人はやってきた・・・

けんちゃん「毎度〜」
私「なんや誰かおもたら、けんちゃんか。ええとこきた。まあコーヒーでも飲んでゆっくりして行きや!」
けんちゃん「店長!何か?ええもん入ってる〜」
私「あかんわ〜」
 「カブトは、ええのんないで〜」
 「あっ!そやっ!そうそう、チュウホソアカ入ってるで!」「いらんか?」
けんちゃん「チュ〜?なんや、それ!キッスするクワガタか?そんなんいらんわ!きしょく悪る〜て」
私「あほか?キッスするクワガタなんかおるかいな。もの凄くレアなホソアカやで〜」
けんちゃん「ふ〜ん。ワイはカブト派なんでクワガタは興味ないの」
私「あっそう。ええ虫なんやけどな〜」

しばらくボルネオの虫達を見わたしてたけんちゃんの目線が・・・1点で止まった・・・

けんちゃん「それ?なんや?」
私「えっ!どれ?」
けんちゃん「それや!そこの隅っこに『ふん?なになに・・・』と書いてある奴」
私「あ〜それか、それフン虫や!」
けんちゃん「ふ〜ん」
私「なんや、それ!シャレのつもりか!」「産まんで〜」「どうせ売れへんやろから、そこによけたんや。」
 「ほんまにアイツは、こんな売れへんカブト持って帰ってきよって・・・ブツブツ」
けんちゃん「まあ、暇つぶしにいっぺん見たるわ。かしてみ。」
私「持って行ってええで〜いらんから」

けんちゃん「えっ!」

けんちゃん「・・・・・・・・・・・・????????」

けんちゃん「・・・・・・・・・・・・????????」

私「ん?」

私「?」

私「どうかしたんか?」

けんちゃん「これ、どこの虫や?」

私「どこのて、ボルネオや、ゆうてるやろ」「今日入りたてのホヤホヤやで!」

 「いらんかっても、貰てや(もろてや)。わいもいらんから。どうせ産まんから・・プップッ」

けんちゃん「店長!これもしかすると凄い事になるで〜」

 「ちょっと図鑑借りるで〜」

けんちゃんは、なにやらあわただしく図鑑片手に一人でブツブツいいながら調べだしました。
かと思うとあっちこっちへ電話をしまくっています。
この人は、当店のお客さんでもあり『カブト』のアドバイザーでもあります。『カブト』の事、言わしたら日本でも第一人者でしょう。とにかくウルサイ!ではなくて凄い!人です!

けんちゃん「あっ!これや」「このカブトや!」

なにやら一人で大声を発しております。
いつもにぎやかな『けんちゃん』ですが、この時はいつもと違っております。

けんちゃん「これフン虫ちゃうで!」「初入荷のカブトやで!」
私「そんな珍しいカブトなんか?」

まだ何が起こっているのか分からない私・・・

けんちゃん「ディペイカス・ボルネンシス」
私「えっ!ディペレかすぼんぼん・・・」
けんちゃん「違うがな!ディペイカス・ボルネンシスや!」
私「なんや、舌を噛みそうな難しい名前やな!」「そんなん、よう言わんわ!」
 「そんなレアな虫やったらあげるの、やめとくわ。『けんちゃん』かんにんな。」
けんちゃん「そんな殺生な。さっきまで『いらんから、持って帰って!』て言うてたやないの!
私「そんなレアなカブトや知らんかったもん。そうや無かってもボオルネオ便、元手ぎょうさん、かかってるんやで〜」
けんちゃん「ほんま、いつもながら勝手なお人やなぁ〜」

まあ、そんな一幕があり、そんなかんなで私がブリードする事になりました。

数日後・・・

私「やはり産んでいない?」

いつもなら早くても1ヶ月程度でセットを見る私だが、このカブトが気になっていたので
早めに1週間で見ました。初めてチャレンジする虫で、カブトでもクワガタでもBO分割方式をよく使う。
(この方法は又機会がありましたら述べたいと思います)

私「ん〜なにがいけないのか?」
 「やはり通常のセットではだめか〜」
  「それとも産まないカブトなのかな〜」

セットの前で腕組みをして考えていますと・・・

ピンポ〜ン!・・・・・チャイムの音

私「あっ!誰か来た!」
  「はい。どちらさんですか?
訪問者「神戸植物食防所です。」
私「えっ〜〜〜」

ガラガラガラ・・・・・戸を開ける音

けんちゃん「毎度〜!」
私「なんや、けんちゃんか。びっくりさせんといてや」
  「まあ食防が来ても、なんも恐いことあれへんけどな」
けんちゃん「店長、汗びっしょりやで」
私「うるさいわい!ほっといて!」


けんちゃん「そらそうと、例のカブト産んだ?」
私「それがな、あかんわ〜」
  「普通のセットではダメみたいやわ」
けんちゃん「現地の情況はどんな感じなん?」
私「現地?」
 「市内で最近ディスコが出来てな、可愛いギャルがぎょうさんおってな・・・」
 「ウハウハもんで、そらええらしいで〜」
けんちゃん「違うがな!そのカブトの生息環境や!」
  「そんなカブトがおる所にギャルがいてる訳ないやろ」
私「あっ、なんやカブトやったらカブトでそう言うてもろたらええのに」
  「えらい恥こいたわ」
  「最近ギャルもご無沙汰やからな〜」
けんちゃん「真面目に話そうね」
私「なんや海の近くの山付近に生息してるらしいけどな〜」
  「現地の奴に聞かんと、よう分からんらしいわ」
けんちゃん「フ〜ン、海の近くの山か?加湿器に塩水でも入れてやって見る?」
私「そんなんしたら加湿器壊れてしまうで」

それから2人で、『ああでもない!こうでもない!』と延々と2時間以上論議が続きましたが、
結局結論は出ません。元来頭で考えるよりも体で考える性質なので・・・

「こうなったら現地へ飛んじゃえ〜!」
・・・という訳で、ビートル王子は原生林の国『ボルネオ』と旅立つのであった・・・

・・・この後どうなるのか、急展開の次号を待て!!! 
新天地を求めて!(ボルネオ沙巴州編)
プロローグ(旅立ち!)

1年ぶりの海外となる。
今年はいろんな事が重なり海外へは行けなかったが、ようやく念願かないました。

大阪からクアラルンプール経由でコタキナバルへ・・・
なかなか飛行機で寝れない方なのだが、よほど疲れていたのか1時間ほどグッスリと眠ってしまった。

起きてみると機内の映画で「コア」をやっていたので見る事にする。
この映画は今、日本で上映しているのだろうかそれとも前の映画なのか・・・
最近は映画にも疎くなっているので分からない。
地球の中心のコア(核)が異常を起こし、流れが止まり地上に色んな影響を及ぼすという映画だ。

「今、飛行機に乗っているのに縁起でもないなぁ〜」
「航空会社も少し配慮してくれよ〜」

と思いつつ、ジックリ見てしまった。
なかなか良かったのではなかろうか。

飛行機が着陸したので降りて行くと、「何か変だ!」

降りなくてまだ乗っている人がかなりいる。
少し心配になってスチュアーデスに、かたことの言葉で聞いてみる。
(マレーシア航空のスチュアーデスは綺麗でんな〜ほんまに!色っぽい!皆さんも一度は乗りなはれ!
乗るのは飛行機でっせ!)
何と!ここではなかった!
クアラからコタキへの直行便ではなくて、途中1回よる別の空港だった。
「あぁ〜よかった!違う所で降りるところだった!」

そんなかんやで無事に到着し、荷物を取りに・・・
「あ!あれだ、あれだ、俺のスーツケースは」
と手に取った時だった!

「あぁ〜なんや、これは〜」

今回、新たに買ったスーツケースなのだがキズだらけのボロボロなのだ!

さすがに辛抱たまらず係りの人に言うと、じゃまくさそうに「あっちへ」と向こうを指差す。
クレームを処理する係りの所に行けというのだ・・・
先に女性の方がおり時間がかかりそうだが、私の方もこのままではおまらないので待っていると、現地の友人がきて言っても仕方ないというので泣く泣くあきらめ空港を後にした。「こんなことなら中古の安いのでも買っとけばよかったな〜」

そんなかんなでホテルに着きとりあえず寝る事にしました。
・・・さいさき不安だなぁ〜
第1章(山へ!)
朝起きるとジットリと汗をかいていた。
ここコタキナバルは暑い!
普段、あまり汗をかかない体質の俺だが、1年を通して30℃前後という気温はさすがに暑いのだろう。
それに湿気があるような気がする。日本の虫暑い湿気と違って、重たい感じはなく、むしろカラッとしているのだが、変な感じだ。だが俺には、この感じがナゼか合うように思われる。

昔、小学生の頃、「ボルネオ生まれの怪盗ルパン」という曲を作った。
「♪♪ボルネオ生まれの怪盗ルパン、バキューン・バキューンと打ち倒すぅ〜♪♪」
まあ、それはいいとして・・・

ルパンが、どこ生まれなのかしらないが、ナゼかボルネオ生まれにしてしまった。
ここボルネオに来て理由が分かったような気がする。
デジャブではないが、ナゼか俺には哀愁を感じる。
異国の地に感じないのだ。
もしかしたら遠い昔に、この地に俺がいたのかもしれない。

まあ、そんなわけで山の町へと向かう事になった!(どんなわけや!)

山の町まで5時間かかるということなので、途中に休憩をかねてレストランみたいな喫茶店みたいな、ようわからん所へ入った。

コーヒーを注文する。
「カフィ・プリーズ」
俺のりゅうちょな英語がつうじない。(あほくさ)
友人が横から助けてくれた。
「コピー」
皆さんも覚えておくがよい、ここでは「コーヒー」を「コピー」というのだそうだ。
(ほんまかいな?)ほんとですよ〜

店の外では野ウサギが飼っていた。
ほのぼのとした、いい雰囲気だった。
ウサギにニワトリ・サル。先を見れば山々がひっそりたたずんでいる。
心が洗い流される気分だ。

(のどかな・・・いい感じ〜)

帰りによった時にはウサギが1頭減っていた。
なんでも店の商品と★になったそうだ。(アーメン)

(一匹減っていた・・・)

山の町で、虫を確認して帰ることにする。
「もう下におりるのかよぅ〜」
と思ったが、友人が早くおりないと下りられなくなる。
というのでしぶしぶ帰ることにする。

早くでないと帰れなくなると現地の友人が言っていた意味が分からなかったのだが、走ってみてようやく分かった。
夕方ともなれば霧が発生するのである。
この時間でこれだから夜ともなれば凄いだろう。
霧が発生ともなれば、車も飛ばせない。
普通で往復10時間かかるのに行き帰りだけで、もう1日がかりである。

車で横に乗っているだけでも結構疲れるものである。まして山道なので「ガタガタ」ゆれながらである。

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