● 不動産屋の儲け(中間省略編) その6 ●第24話

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〜前回〜

私   「。。でも・・それって売れて決済する時に森脇さんに
     バレるんじゃ?」

田山  「フフフ・・それをバレないようにするんが『中間省略』やんけ!
     そう・・富ちゃんが前から気にしてた『中間省略』や!」

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「中間省略」・・この会社に入ってから先輩方の会話でたまに出てきた
この言葉。「それってなんですか?」と言っても「そのうち解るわ!」
等と言われ教えてもらえず、ずっと気になってた・・・「中間省略」
それが今回明るみになりそうで、私はある種の「期待」とこれを知ると
この業界から本当に抜け出せなくなるのではないか・・
という「不安」とが交錯していました。

そして店に戻った我々は早速作業に取りかかりました。

田山  「よしっ!富ちゃん!早速あのおっさん(森脇)
     とこの図面仕上げよか!」
    「図面書けるやろなっ?」

私   「はい!書けます!」

田山  「よっしゃ!今週の土曜日には新聞チラシ入れるからな!」

そして私は、間取図面を仕上げ、もともと用意してあるチラシ用の
雛形に図面を貼り付け、あとはポップを考え物件詳細・物件価格を
入れるだけです。

私   「田山係長、駅からの徒歩、何分にします?

田山  「そやな・・5分って書いとけや!」

私   「え〜!?・・どう見たって10分以上はかかりますよ!
     確か80m1分で計算して表示しないといけないのでは?」

田山  「おまえほんま役所みたいやのぉ〜!そんな事くらい
     わかっとるわ!!わしが5分言うたら5分じゃ!!
     なんやったらわしが5分で歩いて見せたるわ!!」

私   「とほほ。。。そんな・・強引な・・」

田山  「あとな、『早い者勝ち!』『格安!』『自己資金〇円』
     って書いとけや!。」

私   「はぁ・・思いっきり誇大広告やん・・・ブツブツ・・」

田山  「ん?なんか言ったか?」

私   「いえいえ〜・・何も〜^^;」

そして、最後に物件価格を記入する前に。。

私   「あの・・田山係長・・物件価格は幾らにします?」

田山  「ん〜・・そやな、1680万円って書こか。」

私   「1680万円!?(また上がってる^^;)
     新聞チラシ入れるんですよね?森脇さんがこのチラシ
     見たら怒るんではないですか?」

田山  「ええねん!言う通り書けや!!あほ!」
    「ちゃぁ〜んとバレへんようにするから。」

私   「へいへい・・わかりやした!」

田山  「よしっ!出来たか??」

私   「ハイ!!出来上がりました!凄いのが・・・」

出来上がったチラシを舐めるようにチェックししている田山係長は
大きく頷いて・・

田山  「よっしゃ!!ほな輪転機廻すど!!・・2万枚!!」
      ※輪転機←印刷する機械の事

私   「へい!!わかりやした!!」
      ↑だんだんキャラクターが変わって来てる私でした^^;

ガチャコーン!ガチャコーン!ガチャコーン!・・・・
↑(輪転機を廻す音)
この時既に夜の11:00を過ぎており、静かになった住宅街に
いつまでもいつまでも、この乾いた音が響き渡っていました・・・。

田山  「ふぁ・・・眠ぅ・・・あ!富ちゃん言い忘れてた!」

田山  「土曜日は朝3時に店に集合な!!・・・」

私   「あ・・・あさ・3時ィ〜???な・・・なんで??」


つづく
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