<管理人より>
皆様、ご無沙汰しております。
またまたメルマガが遅れまして、誠に申し訳ありません。
(催促頂いた方お待たせしました^^;)

そこでお知らせがあります。
またTV出演が決まり、先日東京にて収録を済ませて参りました。
今回はヒール役(悪役)に徹してほしいとの要望があり
オンエアではかなりの「悪」のイメージを出していますので、
ご覧になられた方々は印象を悪くされると思われます。


ま、私のイメージはどう思われようとかまいませんが、
番組自体はとても勉強になりますので、業界の方々や
建築に興味がある方は必見だと思います。

●3月21日 日曜 6時56分〜 テレビ朝日●
「決定!これが日本のベスト100!2時間スペシャル」
MC 爆笑問題・はしのえみ
【スタジオゲスト】
黒沢年雄 奈美悦子 榊原郁恵 堀ちえみ
中山秀征 室井佑月 パンチ佐藤
大澤弁護士 岩山建築士

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● 不動産屋の儲け(中間省略編) その8 ●第26話


そして喫茶店でモーニングを済ませた私たちは
そのまま出社しました。

9時になると、先輩方が続々出社してきます。
「おざい〜っす!」
と、相変らずガラの悪い挨拶です^^;

そして山本部長が出社してきました。

山本部長 「おお?田山に富ちゃん!眠そうやのぉ」

田山   「例の 抜きチラ ですわ」
      (抜きチラ→チラシを抜く事)

山本部長 「そかそか。ご苦労さん!」

と、会話も終わると、いきなり電話が・・・
まだ、順番のジャンケンもしていないので、取ったもん勝ちです。

常日頃から1本目の契約を上げたい私は誰よりも先に電話を取りました。

私   「ありがとうございます!住まいのよいこ不動産です!」

すると、「ああ?その声は富山さんやな?」「わしや!わし!」
そうです、あの森脇さんです。

森脇  「あのなぁ富山さん、えらいおもろい事してくれるやんけ!」
    「このチラシはなんや!おお?」

私   「あの・・何か?・・」(解ってるけど一応^^;)

森脇  「何か?やあるかぃーーー!!」
    「おぉ?このチラシの値段はなんじゃい!おのれら、わしを
     だましとんけ!!」

私   「・・いや・・別にそういう訳では・・・」

と、森脇さんは凄い剣幕で捲くし立てます。
受け答えに困っていると田山係長が
「森脇やろ?富ちゃん替われや。」
と電話を替わってもらいました。
やっぱりばれたんだ・・という心配と、どういう風に対処するのだろうという
好奇心で成り行きを見守る事に。

田山  「ああ、森脇さんなんでっか?」

森脇  「何でっかもクソもあるかい!このチラシの価格はなんじゃい!!」

田山  「はぁ?なに怒ってますのん?怒られるいわれないですが?」

森脇  「なんやとぉ!おのれらわしにゆうた(言った)金額と全然違う
     やんけ!乗せた金額横取りする気やろが!どや!詐欺やんけ!!」

田山係長はわざと電話口に大きな音で「フー」と溜息をつき、
僕に向かってウインクをしました。

田山  「あのなぁ、森脇さん・・、言葉は選んで使わなあきまへんで。」
    「今 ”詐欺”とかに聞こえたんやけど、聞き違いであってほしいわ」
    「森脇はん、今からわしが言う事よーく聞いてもらえまっか?」
    「それを聞いてもらってから、もう一回さっき言った事
     言ってもらいまっか?」

森脇  「なっ・・・なんじゃい!」

田山  「じゃあ、森脇はん、今の家買った時思い出してみてんか?」
    「売り出し価格で買いましたんか?森脇はん程のお方や、
     そんな事おまへんやろ?」

森脇  「ま・・もちろん値引して安い買物したけどな・・その当事は」

田山  「でっしゃろぉ?(そうでしょ?)そしていま、
     不動産情勢はどないでっか?」
    「冷え込んでますわな。違いまっか?」

森脇  「ま・・確かに・・」

田山  「でっしゃろ?(そうでしょ)この冷え込んでる不動産情勢の中、
     森脇はんは売り急いでますわな。」

森脇  「・・・・」

田山  「森脇はん、私ら不動産販売のプロですわ、冷え込んでるから・・
     なんて恥かしくて言えまへん。お客さんが早く売るのが希望
     やったら、その希望に答えるのが、我々の使命や、それが
     プロっちゅーもんや!そして、その希望に答えるためには
     それなりのテクニックも必要って訳ですわ。いまね、猫も
     杓子も値引、値引と言って来る時代ですわ!その値引幅を
     とって元価格に上乗せするんは、私らのやり方ですわ!」

    「それにお客さんと言うのは、不動産価格より、幾ら値引したと
     言う方が効果的なんですわ、一般素人には相場なんてわかりません
     からね・・・。」

    「ま・・、最初にこの事を言っておけば誤解も生まれんかった訳やし、
     ここは、私のミスとして謝っときます・・。」

    「すみませんでした・・」
    「そしてこの案件から手を引かせてもらいますわ」

森脇  「そ・・そんな・・」

田山  「それと、10万でも50万でも高く売りたいという気持ちも
     あったんですわ、なぜかと言うと、お客さんに喜ばれるのも
     この商売の醍醐味でもありますしね・・」

森脇  「・・・こちらこそすみませんでした!!
     詐欺と言ったことは謝ります。」
    「そんなこと言わんどいてくださいや!お願いします!」

田山  「でもねぇ〜、この商売信頼関係がないと成り立ちませんからねぇ」

森脇  「いやいや!全面的にお任せします!今後、何も言いませんから
     是非お願いや〜・・そんなこと言わんといてやぁ〜・・・」

田山  「ふぅ〜・・・解りました・・やりましょう!」

というやり取りで、逆に手玉に取った形で解決しました。
電話を切った田山係長は、不敵な笑みを浮かべ、私に
こう言いました。

「どや?富ちゃん!これが”でっしゃろトーク”や憶えとけ!」

「ま、本番はこれからや」


つづく

はもうちょっとまってね^^

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